読書感想

「いまの経済をつくったモノ」
ティム・ハーフォード著
遠藤真美訳
(日本経済新聞社・2018)

 英フィナンシャル・タイムズ
の著名なコラムニストが、
新しいアイデアが形作ってきた
近代社会の裏話をするものです。

 教科書、新聞だけでは伝え
切れない裏話、例えば、
「蓄音機」は、通信技術の発達
という点で経済学でいう「スー
パースター経済」を引き起こ
し、一部のアーティストが巨万
の富を築く機会を提供すると同
時に、より多くのアーティスト
を貧困に追い込んでいる、とい
うことを知ることができます。
これは、野球選手にも当てはま
ります。

 新しいアイデアが重なりあう
中で、さらに新しい商品、サー
ビスが生み出される過程では、
市場だけでなく、政府(公共)
も重要な役割を果たしていま
す。何が生まれるかは、時代
性、地域性により左右され、
予測不可能です。
 極論ですが、公共、市場等
様々な継続的投資が、新しい
アイデアを突然生み出すので
あり、一見無駄と思われる基
礎研究が、後に、iPhoneの基
礎技術となったように、いか
に、国際社会で生み出される
富を公平に分配して、より多
くの人に成功する機会を与え
られるかが、SDGsの観点から
も強く求められています。
 
 是非、ご一読ください。

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