ロボットスーツ以外の他の建設業界のDXは何か?

1. BIM/CIM (Building/Construction Information Modeling)

BIM/CIMは、建物の設計から施工、維持管理に至るまでの全工程で、3Dモデルと情報を一元的に管理するシステムです。これにより、設計段階での干渉チェックや施工シミュレーションが可能となり、手戻りを削減し、品質と生産性を向上させます。国土交通省も公共工事でのBIM/CIM活用を推進しており、標準化が進んでいます。

2. 建設ロボットと重機の自動化

人手不足や危険な作業の削減のため、さまざまな建設ロボットが開発・導入されています。

  • 溶接ロボット:高い品質で溶接作業を自動化し、作業員の負担を軽減します。
  • 無人建機:ドローンやICT(情報通信技術)を活用し、遠隔操作や自動運転で土砂の掘削、運搬、ならし作業などを行います。これにより、危険な場所での作業が不要になり、安全性が高まります。

3. ドローン活用

ドローンは、建設現場の測量や進捗管理、点検において大きな役割を果たしています。

  • 測量:従来の測量に比べて短時間で広範囲の地形データを取得できます。
  • 進捗管理:定期的に上空から撮影することで、工事の進捗状況をリアルタイムに把握できます。
  • 点検:橋梁や高層ビルの外壁など、人が立ち入るのが難しい場所の点検を安全かつ効率的に行えます。

4. 建設業向けIoT(Internet of Things)

IoTは、建設現場の様々な「モノ」をインターネットでつなぎ、データを収集・活用する技術です。

  • ウェアラブル端末:作業員に装着することで、バイタルデータ(心拍数など)をモニタリングし、熱中症や過労のリスクを早期に検知します。
  • センサー:建機や資材にセンサーを取り付け、稼働状況や在庫を自動で管理します。これにより、無駄のない資材調達や効率的な重機配置が可能になります。

5. AI(人工知能)活用

AIは、膨大なデータを分析し、業務の効率化や高度化に貢献しています。

  • 画像認識:AIがドローンで撮影した画像を解析し、設計図との差異や不具合箇所を自動で検出します。
  • 需要予測:過去のデータから資材や人件費の需要を予測し、最適なリソース配分を計画します。
  • AI-CAD:設計者の意図をAIが学習し、設計図の作成を支援します。

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