建設業と廃棄物処理業の関係とは?

建設業と廃棄物処理業は、建設廃棄物の適正な処理とリサイクルという点で密接な関係にあります。建設工事では、多種多様な廃棄物(建設廃棄物)が必ず発生するため、建設業者はその処理を廃棄物処理業者に委託する必要があります。


建設廃棄物とは?

建設工事によって発生する廃棄物の総称で、主に以下の2種類に大別されます。

  • 産業廃棄物: 汚泥、廃プラスチック類、がれき類(コンクリート破片、アスファルト・コンクリート破片など)、木くず、金属くずなど、法律で定められた20種類に分類される廃棄物です。
  • 一般廃棄物: 現場事務所から出る生ごみや紙くずなど、産業廃棄物以外の廃棄物です。

特に、コンクリート塊、アスファルト・コンクリート塊、建設発生木材は「特定建設資材廃棄物」と呼ばれ、建設リサイクル法により、分別解体と再資源化が義務付けられています。


建設業者の責任と廃棄物処理業者との関係

廃棄物処理法では、建設工事に伴って生じる廃棄物の排出事業者は、元請業者と定められています。したがって、元請業者には以下の責任があります。

  1. 排出事業者としての責任: 発生した建設廃棄物を適切に分別・保管し、自ら処理するか、専門の廃棄物処理業者に委託する義務があります。
  2. 委託契約の締結: 廃棄物の収集・運搬、および処分を業者に委託する際は、書面での委託契約が義務付けられています。この契約には、廃棄物の種類、量、運搬・処分方法、費用などが明記されます。また、収集運搬業者と処分業者の両者とそれぞれ契約を締結する必要があります。
  3. マニフェストの交付と管理: 廃棄物の処理が適正に行われたことを確認するため、**マニフェスト(産業廃棄物管理票)**を交付し、その流れを管理する義務があります。これは不法投棄を防ぐための重要な仕組みです。

これらの責任を果たすために、建設業者は廃棄物処理業者と協力し、法律に基づいた適正な処理体制を構築する必要があります。信頼できる廃棄物処理業者とのパートナーシップは、法令遵守はもちろん、コスト削減や環境負荷の低減にもつながります。

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